■大学職員は投資に向いている
ただ、積極的に資産運用している人が周りにはほぼいませんでした。
仕事に熱いタイプが少ないからなのか、お金についても消極的な方が多いんですよね・・・
私学共済の積立状況を見てみると、ありえない金額を貯めてる人とかいっぱいいますよ(2000,3000万とか!)
私は近年、投資にハマっていまして、「お金に働いてもらう」楽しさ、メリットを実感できるようになりました。
そこで、今回は私の経験をもとに、大学職員の投資方法について考えたいと思います。
こちらを参考に、大学職員の皆さんがため込んでいる資金が市場に流れ、経済活性化につながれば、私のミッションは完了です 笑
まずは基礎編なので、「安全第一な方法」を紹介していきますね。
紹介する方法は、実際に私が自腹で行ってきたものが中心ですので、その点、信頼性はあると思います。
■大学職員の投資0:節約(固定費削減等)
直接的には投資じゃないのですが、重要なので挙げたいと思います。
投資の原点は「種銭作り」だと考えています。
当たり前ですが、先立つものがなければ、投資なんてできません。
また、少額から投資を始めるのは正解ですが、そこから投資額を増やしていかなければリターンも少ないままでしょう。
その意味では、節約をして、投資元本を作るということは、単なる最初の種銭作りにとどまらず、投資を続けていく上で絶えず考えていかなければいけない課題なのです。
ただ、節約って実は難しいですよね・・・
私は物欲が強い方でして、買い物を我慢できるタイプではありませんし、友達付き合いなんかも基本的には控えないので、今でも無駄遣いは多いと思います。
しかし!投資のためなら、なんとかお金を捻出してきました。
私の具体的な節約方法は、主に2つです。
・固定費の削減を常に意識する。
なぜ上記を意識しているかというと、負担が少なく、節約効果が持続するからです。
まず、1点目の例を挙げると、私はファッション関連が好きなので、これらの節約は苦痛が伴います。(笑)
しかし、その一方で、食への興味がそれほど強くはないので、1人の食事は徹底して低コストに抑えていました。(今は家族のこともあるので、そこまで切り詰めてはいませんが・・・)
人によってはあり得ないのかもしれませんが、私はこの節約方法が非常に楽だったんですよね。
それぞれ節約できそうな支出分野は異なると思いますが、まずは支出額に対して、メリット(満足感等)が低いものをあぶり出し、その分野を優先的に節約すると効果的だと思います。
また、効果という点でいうと、2点目の固定費を削減することは最も有効です。
なぜなら、固定費は毎月(定期的)にかかるものなので、一度コストを抑えれば、その効果が永続的に続きます。
面倒に思うかもしれませんが、面倒なのは最初だけで、以降はなんの手間も無くお金が貯まると思えば、やる気になるのではないでしょうか?
・光熱水費(業者変更でコストダウンできないか?)
・携帯料金(業者変更でコストダウンできないか?)※最もおすすめです!効果が高い!
・サブスク(余計なサービスに加入していないか?)
・車(本当に必要か?)
・保険(無駄な保険に入っていないか?)
上記のような固定費として自分が払っているお金を書き出し、なんとかして削れないか考えてみてください。
なお、ここでも、自分のこだわりポイントは節約しないことをおすすめします。(例:家にいることが多く、快適さは譲れないので、家賃は下げない 等)
いくら節約の効果が高くても、生活の満足度が下がっては意味がないですからね・・・。
しかし、少しずつでもいいのでコストダウンを続けると、ちりも積もればということでまとまったお金を作ることができるはずです。
投資をするには、まず元手が必要ということを心得ましょう。
なお、あくまで目安ですが、生活費とは別に、10万〜50万ぐらいあれば、十分投資を始められると思います。
■大学職員の投資1:預貯金(普通預金・定期預金)
まずは最も一般的な投資からです。
預けているお金の金額と期間に応じて利息がつく仕組みです。
なお、預貯金の口座ですが、住信SBIネット銀行か楽天銀行の二択です。
理由は、2社とも同社の運営する証券会社と連携させることで、非常に使い勝手が良くなるからです。
具体的には、SBI証券・楽天証券とリンクさせれば、普通預金の利率もアップしますし、何より各種手数料が無料になるケースが多いです。
正直、手数料も高いし、利率も低いしで、メリットないですよ・・・
■大学職員の投資2:私学共済積立貯金(文部科学省共済積立貯金)
国公立大学にお勤めの方であれば、文部科学省共済積立貯金制度が利用できますね。
どちらも仕組みは同様で、月々の金額とボーナス時の金額それぞれを指定し、給与から天引きで積み立てていく方法ですね。
積み立てた金額と積立期間に応じて、半年毎に利息が振り込まれます。
詳しくはこちらでまとめていますので、是非ご覧ください。
加入当時(はるか昔)は利率がかなり良かった(1%近かった?)ので、半期ごとの利息も楽しめていましたね。
しかし・・・、この低金利時代には逆らえず、今は大幅に利率が下がっております。(2020/4/4現在だと、私学共済0.25%、文科省0.30%)
他の投資を知ってしまった今、こちらの商品は利用しておりませんが、普通に銀行でお金を置いておくよりは良いですね。
改めて加入する時がくるのでしょうか・・・?
■大学職員の投資3:財形貯蓄(教職員組合等、各学校独自の制度)
これは、どの大学にもある制度ではないらしいですが、各学校独自の財形貯蓄制度を設けている場合は、そちらも積極的に利用したいですね。
積み立てた金額と積立期間に応じて、利息が振り込まれます。
しかし、それでも大学からかなり有利な条件でお金を借りられたり、いろいろな恩恵は受けています。
■大学職員の投資4:国債・社債
続いて、国債・社債についてです。
・安定感がある。(国、企業が倒産しなければ、満額(+利息)が返済される。)・価格変動を気にしなくていい。(満期保有の場合)・社債の場合、ある程度の資金が必要。(10万~100万単位が多い。国債は1万~)・社債の場合、満期を待たず売却すると、元本割れを起こす可能性がある。
やはり投資初心者にとっては、安定感が第一です。
なお、国債は別として、社債は怪しい詐欺案件や正式な商品でも将来性が不安な商品もなくはないので、注意して下さい。
まぁ、正規の証券会社で販売されていて、投資格付けがAとかB+ぐらいあれば、安心してよいと私は判断しています。
本当は財務情報を見て、将来性を判断したほうがいいんでしょうけど、短期的な値動きをシビアにみるような投資ではないので、初心者でも格付けを基に簡単に投資判断できるのもありがたいです。
そして、満期まで保有することが前提なので、価格変動を気にしなくていい点も大変魅力ですね。
我々には本業がありますので、いくら投資が好きでも一日中チャートを見ていないといけない投資は生活に支障をきたします。
なお、国債は1万円から買えますが、社債は個人向けでも100万単位のものが多く、ある程度元手が必要ですね。
まぁ大学職員の皆様にはなんてことないでしょう 笑
最後に、商品によって取り扱っている証券会社が異なりますが、こちらもSBI証券やマネックス証券などのネット系証券会社が大変便利です。気軽に買えますし、取り扱っている商品数も多くなっています。
なぜこの2つの証券会社をおすすめするのかというと、超有名高金利社債:SBI債(1〜2年・年利0.4〜1.5%前後)とマネックス債(5年・年利1.5%前後)を独占で取り扱っている証券会社だからです。
ソフトバンクの社債(4〜7年・年利1.4〜2.5%前後)なんかはどこでも取り扱っていますが、どうせならお得な商品が買いやすい証券会社が良いですよね。
■大学職員の投資5:投資信託・ETF【NISA】
投資信託は株をはじめとする様々な商品をテーマに沿って集約し、1つのパッケージとして販売している商品です。
インデックスファンドとは、投資の参考となる各種指標(日経平均とかTOPIXなど)と連動するように、いわば機械的に投資対象を選択していくファンドのことです。
逆にアクティブファンドと呼ばれる専門家が商品を意図的に選択していくファンドは、大儲けできる可能性がある一方、勝率はインデックスファンドに比べると低いという研究もあります。
なお、参考までに私が投資しているファンドは以下の通りです。
・上場TOPIXインデックスファンド ⇒手数料が安い!・ニッセイ外国株式インデックスファンド ⇒手数料が安く、規模が大きい!・e-MAXIS新興国インデックスファンド ⇒手数料が新興国ファンド系最安値!・SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド(NEW(2020年〜))
⇒高い成長率を誇る米国株式。そして、圧倒的な低コスト!
■大学職員の投資6:確定拠出年金(iDeCo)
大学職員の投資:基礎編の最後は、確定拠出年金(401k)についてです。
最近はiDeCo(イデコ)と言う名前でしばしば聞きますよね。
確定拠出年金には、企業型(会社が掛金を負担し、運用を行う)と個人型(個人が掛金を負担し、運用する)がありますが、大学で企業型を採用しているところはあまりないと思いますので、ここでは個人型のお話をしますね。
まず、ざっくりとした説明をすると、確定拠出年金とは、毎月、給与から掛金を拠出(天引き)することで、強制加入の年金制度(国民年金・厚生年金・企業年金)にプラスする形でさらに年金が受け取れる(可能性が高い)制度です。
そして、確定拠出年金には、以下のようなメリットがあります!
・運用益は非課税(利益はまるまる自分のもの!)・通常の投資信託よりも手数料が安価な商品が多い(同様の商品に低コストで投資できる!)・受け取る際にも税的なメリットがある(公的年金等控除、退職所得控除)・掛金は全額所得控除の対象となる(毎月引かれている所得税が安くなる!)
私が特に注目してほしいのは、4つ目の「毎月引かれている所得税が安くなる!」という点ですね。
一般的に想像する投資って、うまくすれば儲かるというだけだと思いますが、確定拠出年金の場合、毎月強制的に払わされている所得税が安くなるんです!
投資に絶対はありませんが、投資した分だけ所得税が安くなるという事実だけは絶対です。(もちろん制度変更等があったら話は変わりますが・・・)
なお、企業型の年金と違って、運用する商品を自分で選べるというのもメリットの1つですね。
・非課税だから、利益重視のハイリスクな商品にする・年金なので、堅実に行きたい・自分でポートフォリオ(資産配分)を考えて、分散投資したい・投資はしてみたいが、絶対に損はしたくない
このようなどんなニーズにもこたえられるのが素晴らしいですね。
私が特に注目したいのは、「絶対に損はしたくない」という場合です。
先ほども申し上げた通り、投資に絶対はありません。(絶対に儲かる!は詐欺です・・・)
ただし、確定拠出年金には、1つだけ損をしない方法があります。
それはずばり、「確定拠出年金で元本確保型の商品に投資する」方法です。
元本確保型商品とは、文字通り元本保証がされている商品のことです。代表例は定期預金ですね。
正直、定期預金はそれほど増えませんので、単体ではあまり良い商品とは言えないかもしれません。
しかし、確定拠出年金でこれらを運用すると、運用益以外のメリットがあります。
・・・先ほど申し上げた所得控除(所得税・住民税が安くなる!)ですね!
つまり、確定拠出年金で元本確保型の商品に投資すると、元本が減ることなく、税額控除だけ受けることができるのです!
この方法であれば、手元に新たに入ってくるお金は微々たるものですが、毎月の給料から引かれる税金が減るわけですから、ほぼノーリスクでその分手取りが増えていることになります。
このようにいいことだらけの確定拠出年金ですが、その一方で多少のデメリットもあります。
・ハイリスクな商品の場合、元本(掛金合計)を割り込む場合がある・利益(年金)の受け取りが60歳以降になる・中途解約ができない(掛金を少なくすることは可能)
一番大きなものでいえば、やはり利益(年金)の受け取りが60歳以降になるという点ですね・・・
確定拠出年金の受け取り方は、老齢年金(60歳以降に受け取る)、障害給付金(高度障害時に受け取る)、死亡一時金(亡くなった時に受け取る)等がありますが、基本的には、60歳以上に運用益を受け取れるということになります。
途中解約もできなくなっているので、60歳までの間でどうしてもお金を使う必要が生じた際は困ってしまうかもしれません・・・・
ただし!そもそも確定拠出年金には、掛金の上限額が決まっていますし、大学職員の場合は大した額を投資することもできません。(上限は月1.2万、年間14.4万)
月々1.2万であれば、「強制貯金装置」としてがんばれそうな気がしませんか? 笑
しかも、ためるだけでなく、税金も安くなるわけですからね。
ちなみに、この確定拠出年金、これまでは大学職員は加入できなかったんですよ。
それが2017年の制度改正に伴い、加入対象に含まれたわけです!
一時期、CMなどでも、iDeCo、イデコ、いでこ!!!と大々的にPRされていましたよね。
それでも、自分には関係ないと思っている大学職員、かなりいるのではないでしょうか?
今回紹介した中では、個人的に一番おすすめの投資方法ですね。
こちらはメリット・デメリットから商品選びまでお話ししたい内容が山盛りなので、以下の記事にまとめておきます。
確定拠出年金(iDeCo・イデコ)で失敗しないためにも、加入する前に是非目を通してくださいね。
■大きなリスクを取らなくても、コツコツお金は増やせる!
今回は、大学職員の投資について、特に「安全第一」で運用する際の方法を考えてみました。
まずお伝えしたいのは、投資とは、自身が許容できるリスクの範囲内で行うだけでよいということです。
世の中には様々な投資方法があり、リスクの大きさも異なっています。
お金を増やしたい!と考えた際、どうしてもリスクの大きい方法を考えがちですが、無理をしなくてもいいと考えています。
例えば、私は非常に怖がりだったので、最初は定期預金と積立貯金しかしてなかったですよ 笑
さすがにノーリスクというわけではないですが、極力リスクのない投資方法を選び、徐々に投資のリスクに対する免疫をつけていくのが重要ですね。
今回挙げた投資方法でいえば、いわゆる貯金に近いもの(預金、積立貯金、財形貯蓄)等からはじめて、少額ずつ社債、投資信託、iDeCo等に進んでいくのが穏やかでいいかもしれません。
これは実際に私も歩んできた道ですので、自信をもっておすすめできます。
これらを続けてみて、物足りなさを感じたり、もう少しリスクを取れると感じたら、もう「投資への免疫」ができてきたということです。
ここまで来たら、ご自身でいろいろな方法を模索し、もっと利益率の高い投資に挑戦できるようになるでしょう!
投資って、勉強しても勉強してもやっぱり怖いです・・・。
だからこそスモールステップで始めると、そんなハラハラする気持ちすら楽しめると思いますよ!